<AAA2020>三浦春馬の思いも継承!これからは『一人でも多くの子供たちとその未来を守るために』Act Against Anything VOL.1「THE VARIETY 27」が12月1日に日本武道館で開催!「春馬が共に舞台上に居てくれていると思っている」

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12月1日の世界エイズデーに岸谷五朗の呼びかけで1993年からスタートしたAct Against AIDS「THE VARIETY」。
「AIDSと闘う子供達への支援」「AIDS啓蒙啓発」を目的にしてきた活動は、もっと幅広く支援を行っていくため「Act Against AIDS」を停止すると2018年に発表。
エイズだけでなくさまざまな問題を抱えた子供たちへの支援チャリティとして新たなフェーズへと一新、今年7月に28年の活動を終了し、役割を終えた。

そして2020年12月1日。
Act Against Anything VOL.1「THE VARIETY 27」へと進化させ、バンドメンバーを含め総勢53名が武道館に集結した。

しかし、近日の第3波とも言われる新型コロナウイルス感染拡大の状況に鑑み、検討を重ねた結果、Act Against Anything VOL.1「THE VARIETY 27」の有観客公演、および全国各地の映画館にて生中継を予定していたライブ・ビューイング公演を中止し、無観客でのインターネット生配信のみに切り替わる。

これまでAIDSに関して啓蒙・啓発を行ってきたこのイベントだけに、イベント会場で新型コロナウイルスに感染させるわけにはいかない。
「Act Against Anthing」が『社会をより良くするためのチャリティプロジェクト』であるため、会場に出向くことで感染拡大の可能性が大きくなってしまった状況だけに苦渋の選択を迫られ、残念ながら無観客にてインターネット生配信のみ実施との結論に至った。

岸谷は有観客の中止に伴い、「エンターテインメントは新型コロナウイルスに負けたわけではありません。配信で『Act Against Anything』の旗揚げであるチャリティプロジェクトを全力で成し遂げたいと思っています。」とコメントしている。

寺脇康文・岸谷五朗
イベントがスタートすると、スクリーンに岸谷の言葉が映し出された。

『Act Against AIDS』が終了したこと。
世界中の子供たちのために『Act Against Anything』を立ち上げたこと。
28年に渡る活動が出来た事、そしてこれから始められることは「お客様の力」だと感謝。

そして、三浦春馬が2007年から参加し、心からのチャリティプロジェクトの旗揚げを夢見て打ち合わせに参加していたこと。
今日のショーに三浦春馬が舞台上に居てくれている。
お客様と春馬の力を借りて武道館に立つ仲間と共に第1回目の『Act Against Anything』を成功させたい。

春馬が頑張っていたその姿と共に、開幕します!と宣言し、始まった。




Act Against AIDS「THE VARIETY」において、三浦春馬の功績はとても大きく、居なくなってしまったことがとても悔やまれる。
今回のステージでは、過去に出演していた三浦春馬の姿がスクリーンに映し出され、時に歌詞がリンクし、涙する出演者も。

「THE VARIETY」ではラストに歌われ、今回も歌われた『一人じゃないから』。
過去何十回と歌ってきたこの曲が、これほど心に突き刺さることはこれまでなかった。


Act Against Anything VOL.1「THE VARIETY 27」写真集(全32枚)→

レポート

オープニング

冒頭、スクリーンに「本日のショーには春馬が共に舞台上に居てくれていると思っています。お客様と彼の力を借りて、本日武道館に立つ仲間とともに第一回目となる「Act Against Anything」チャリティコンサートを成し遂げ成功させたいと思っています」という、これまで活動を共にしてきた三浦春馬への想いが綴られた岸谷五朗からの手紙が流れ、無観客の客席から岸谷五朗が登場。

キックボードでステージまで移動しながらサザンオールスターズの「栄光の男」を熱唱し、「ありがとうございます。『THE VARIETY』28年目のチャリティに突入します。武道館のチケットを買ってくださったお客様、ライブ・ビューイングのチケットを買ってくださったお客様、申し訳ありません。配信がありますので、ぜひよろしくお願いいたします!キャスト一同精いっぱい盛り上げます!最後まで応援してください。」とスタートを切った。なお、バンドマスターを務めた福田裕彦はオープニング曲の「栄光の男」について、以下のようにツイートしている。

前半

ステージ下手から抜群の歌唱力を誇る中川晃教が登場。
難曲「Bohemian Rhapsody」を完璧に歌い上げた。

続いては同じくミュージカル界から柿澤勇人が「宇宙刑事ギャバン」という意外な選曲で盛り上げた。

神木隆之介と小関裕太の若手俳優コンビが星野源の「SUN」で配信を観ている人たちを笑顔で盛り上げると、ギターを携えたソニンが登場。
自身のヒット曲「カレーライスの女」ではギターをかき鳴らして熱唱し、そのアンサーソングとして今年、15年ぶりに新曲としてリリースした「ずっとそばにいてね。」を続けて披露した。

M4_小関裕太・神木隆之介
さらにAct Against AIDS「THE VARIETY」の第2回から参加しているサンプラザ中野くんとパッパラー河合が登場し、自身の楽曲「Runner」と日本武道館のことを歌った「大きな玉ねぎの下で」を披露。
無観客ということで、特別に客席の中央に降り立つことが許可され、タイトル通り武道館の“大きな玉ねぎの下”での歌唱が実現し、2018年の「THE VARIETY」で三浦春馬が同曲を歌唱した際の映像と共に、装い新たになった「Act Against Anything」の記念すべき第1回目のステージを飾った。

続いて登場したのは、岸谷と共に「THE VARIETY」を引っ張る寺脇康文と、宮澤佐江。
12月にふさわしく「恋人がサンタクロース」をデュエットで披露すると、宮澤の「配信をご覧のみなさん!一緒に歌って踊ってくださーい!」の掛け声で始まった「恋するフォーチュンクッキー」では岸谷や大村俊介らがバックダンサーとして加わり、ライブ序盤をポップに彩った。

M8_寺脇康文・宮澤佐江
J-POPコーナーの後半戦は城田優からスタート。
木村カエラの楽曲「Butterfly」をワルツにアレンジして情感たっぷりに歌い上げた。

照明が一気に華やかになり雰囲気は一変して、植原卓也・平間壮一・水田航生による「仮面舞踏会」、猪塚健太・風間由次郎・松島庄汰・栁澤貴彦・吉村卓也による「Z女戦争」と、キレのあるダンスの楽曲が披露されると、続くポルノグラフィティの楽曲「ミュージック・アワー」では、小関裕太・富田健太郎・兵頭功海・福崎那由他・藤原大祐・細田佳央太・松岡広大・溝口琢矢が登場し、サビで定番となっているお馴染みの振付で盛り上げた。

Act Against AIDS時代から恒例となっている楽曲「Brave Love, TIGA」では岸谷・寺脇・小関・サンプラザ中野くん・溝口が登場し、ミュージシャンと俳優たちによるコラボステージが実現。

その後は、仙台で7年間「Act Against AIDS in SENDAI」として啓蒙・啓発ライブを行なってきたFLOWが登場。
KEIGOが「全員でひとつになりましょう!」と呼びかけ、ステージを隅々まで掛け回り盛り上げる。
代表曲「GO!!!」では、岸谷・寺脇と共に<チーム・ハンサム!>と呼ばれるアミューズの若手俳優たちがステージに駆け付け、配信を観ている視聴者とステージをウエーブで繋ぎ、一体化させた。

AAA報告

チャリティ活動報告を行う「AAA報告」のコーナーでは、お客様からいただいたチケット代の中から生まれた収益でどのような活動ができたのかを報告。

2018年まで開催してきたAct Against AIDS「THE VARIETY」としての収益金は、ここ近年、認定NPO法人「フレンズ・ウィズアウト・ア・ボーダーJAPAN」を通じて、ラオスのルアンパバーンにあるラオ・フレンズ小児病院に寄付され、医療設備の充実や医療スタッフの育成など病院の運営維持や訪問看護を行うための経費、HIVと戦う子どもたちの支援に充てられている。

前回開催された「Act Against AIDS 2018『THE VARIETY 26』~遂に!俳優だけの武道館ライブ!!…大丈夫なのか~~!?」による寄付金は、1777万1619円集まった。

病院での子供たちの様子や、三浦春馬が何度も足を運んだというラオ・フレンズ小児病院、寄付金で購入した訪問看護用の車両の写真などと共に報告を行った。

これまでの「ラオ・フレンズ小児病院」の運営費に加え、今回よりスタートさせた「Act Against Anthing」について岸谷は「エイズだけでなく、生活を取り巻く様々な環境や病気と闘う子供たちの未来を守りたいと考えたことから「Act Against Anything」を立ち上げ、「難病」「貧困」「教育」という子供たちを取り巻くあらゆる問題に必要な支援を届けていきたい」と想いを語った。

岸谷は今回、この問題を抱えるロヒンギャの住むミャンマーを訪問し、視察を行ってきたと報告し、動画を披露。
「協力をお願いします」と訴えた。

今回のAct Against Anything VOL.1「THE VARIETY 27」の寄付金は、収支と寄付先が決まり次第、特設サイト内で報告される。

後半

後半戦のトップバッターには、岸谷香が自身のガールズバンド【Unlock the girls(アンロックザガールズ)】を率いて登場。
プリンセスプリンセスの代表曲「Diamonds<ダイアモンド>」、そして「来年はまた、きらきら光り輝く日常が戻って来ますように。」という願いが込められた「ミラーボール」を披露した。

M15_岸谷香

ミュージカルコーナー

柿澤勇人による『デスノートTHE MUSICAL』の「ゲームの始まり」でミュージカルコーナーの幕が上がると、「Beauty and the Beast」(ソニン・中川)、「Can’t Take My Eyes Off You」(中川)といった人気のナンバーが続き、ミュージカルの魅力がたっぷりと詰まったステージとなった。

『エリザベート』の「私だけに」では、AAA初参加となる愛希れいかが白いドレス姿で登場。
続く「私が踊る時」では、城田優との息の合った掛け合いで、視聴者を物語の世界に惹き込むステージを作り上げた。

M23_愛希れいか・城田優・ソニン・平間壮一・中川晃教・森公美子・柿澤勇人
「What I Did For Love」では森公美子がソロで登場。
圧巻の歌声で視聴者を魅了した。

ミュージカルコーナーのラストでは、柿澤・城田・ソニン・中川・平間・愛希・森といったミュージカル界の第一線で活躍する豪華な顔ぶれで『RENT』の「Seasons of Love」を披露。力強い歌声と美しいハーモニーで、コーナーのラストを飾った。

地球ゴージャスのコーナー

「海盗セブンのテーマ」でスタートした地球ゴージャスのコーナー。
過去の公演映像をバックに『海盗セブン』、『クザリアーナの翼』、『X day』の楽曲が披露され、武道館のステージが一気に地球ゴージャスの世界観に包まれた。

2009年に三浦春馬にとっての初舞台作品となった初演が上演され、今年3月に地球ゴージャス25周年祝祭公演として新田真剣佑主演で再演するも、新型コロナウィルスの影響でほとんどの公演が中止となった『星の大地に降る涙』からは、 代表曲「愛すべき未来へ」を披露。

ステージで歌う出演者たちと、スクリーンに映し出された2009年の三浦春馬の映像と歌声が融合する演出によって、一夜限りの特別なステージとなった。

M30_地球ゴージャス(城田優)
M29_地球ゴージャス(藤林美沙・中川晃教・岸谷五朗・寺脇康文・森公美子)

<チーム・ハンサム!>のコーナー

続いてアミューズの若手俳優によるファン感謝イベント「ハンサムライブ」から、“歴代ハンサム”と“現役ハンサム”による<チーム・ハンサム!>のコーナーへ。

現役ハンサムたちによる「So Free!」でスタートすると、桜田通、渡部秀など歴代ハンサムも加わった「PARTY RIDE」で一気にステージをハンサム色に彩った。

続く「Feel The Same」からは佐藤健が登場。<チーム・ハンサム!>のステージでは久しぶりとなる歌声を披露した。

歴代ハンサムメンバーによる「春の花」では、ステージ上のスポットライトをメンバーが囲み、三浦春馬のソロパートの歌声も交わり、今も変わらないハンサムたちの絆を感じさせた。

ラストの「DEAR MY GIRL」では現役ハンサムと歴代ハンサムが再びステージに集結。ハンサムならではの感謝の気持ちを込めた歌とダンスでハンサムコーナーを締めくくった。

M32_チーム・ハンサム!(佐藤健)
M34_チーム・ハンサム!(猪塚健太・桜田通・風間由次郎・佐藤健・溝口琢矢・松岡広大)
M34_チーム・ハンサム!(兵頭功海・栁澤貴彦・富田健太郎・渡部秀・福崎那由他)
M34_チーム・ハンサム!(兵頭功海・栁澤貴彦・富田健太郎・渡部秀・福崎那由他)

エンディング

エンディングは岸谷のかけ声で本日のステージを盛り上げた出演者たちが再び登場。
映画『グレイテスト・ショーマン』の「This Is Me」を圧倒的な歌とパワフルなダンスでパフォーマンス。フィナーレに向けてステージを熱くさせた。

ラストは「THE VARIETY」で歌い継がれる「一人じゃないから」を披露。
曲中に寺脇が「今年は悲しいことがいっぱいありました。夕陽がきれいだなとか、ご飯が美味しいなとか、小さなことでもいいです。自分にとっての幸せを探して、日常が返ってくるのを待ちましょう。」と呼び掛けた。

岸谷は「我々も一人じゃありません。配信を見ているお客様たちも決して一人じゃありません。この配信を見てくださる皆様のおかげで、苦しんでいる子供たちが確実に救われています。本当にありがとうございます。」と感謝の言葉を視聴者に伝え、閉幕した。

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