<ライブレポ&インタビュー>ただいま!toitoitoiが2年ぶりに満を持してライブハウスへ帰ってきた。『対峙 vol.10 ~the pullovers編~』開催
Vo.岸川まき、G.ムラコシによる2人組ロックバンド「toitoitoi」。
ライブハウスをこよなく愛する彼らは、頻繁に主催ライブやサーキットイベントなどに参加し、活動を行ってきた。
それが2019年初春から広がり始めたコロナ感染症により、ライブハウスでの活動を余儀なくされたのだった。
昨年2021年は、活動場所を上野恩賜公園水上音楽堂に移し、野外ステージでワンマンライブ『狼煙』を4回開催。
換気を一切必要としない野外で開催することで、室内を不安に思うファンも安心して来場出来るようにと配慮した結果だ。
そして2022年1月16日。
約2年ぶりにtoitoitoiがライブハウスに帰ってきた。それもワンマンライブにはせず、これまで企画されてきた『対峙 vol.10』として対バン形式をとった。
ライブハウスの醍醐味を味わってもらいたいと、ライブハウスを愛している彼らだからこその選択。
これまでの“当たり前”を思い出した人も少なくないだろう。
そしてもう1点。
ワンマンライブ『狼煙』では2人だけで演奏を行っていたが、今回はベース兼鉄琴:須藤晃( @akirakirah )とドラム:高橋洋祐( @tkhs_yosuke )を加えた4人のバンド編成で行った。
野外ステージでは味わうことが出来なかった、耳をつんざくような音量と、身体全体で感じる音圧に懐かしさすら感じた。
なお今回のライブは、会場となった西永福JAMのコロナ感染症防止対策に基づいて開催されいる。
西永福JAMでのコロナ感染症防止対策
toitoitoi presents 2man live『対峙 vol.10 ~the pullovers編~』
■1/16(Sun.)
会場:西永福JAM
開場:18:00 / 開演 19:00
出演:toitoitoi / the pullovers
プレミアム配信
ツイキャスにて2022年1月30日(日)まで視聴可能です。
視聴期間:2022年1月16日(日)~ 2022年1月30日(日)
チケット代:¥2,000 + 投げ銭歓迎
※下記お目当てアーティストのリンクからチケットをご購入ください。
https://twitcasting.tv/nishieifukujam/shopcart/121357
ライブレポート
先発のthe pulloversが演奏を終え、準備に取り掛かるtoitoitoi。
一度引っ込むことなく、板付きで始まった。
M01:のろい
これまで2年間溜まっていたライブハウスへの思いが噴出したかのように、気合が客席にビンビンと伝わってきた。
音圧だけではない。気迫が波打って届いている。
ライブ後のインタビューで「落ち着いていた」と話す岸川だったが、本人が意識せずして「出ちゃっていた」が正しいのかもしれない。
岸川)千葉から来ました2人組ロックバンド「toitoitoi」と申します。本日もよろしくお願いいたします。M02:フィールライト
M03:yes yes
M04:お菓子の家、食べちゃった岸川)我々は2020年から室内でのライブをやらないで来まして、去年からは上野公園の野外ステージでずっとワンマンライブを続けておりまして、今日もこんなに皆さんでお出迎えしてくださるとは思っていなくて、色んな状況がある中で選択してくれて顔を見せてくれて本当に嬉しく思っています。どうもありがとうございます。
toitoitoiは2人組ですが、本日は4人編成でお届けします。
2020年2月末にライブハウスに出てからコロナの影響でずっと野外でライブをやってきて、今日2022年1月16日、toitoitoiがライブハウスに帰ってこれました。
聞きに来てくださってありがとうございます!
the pulloversをお迎えして2マンという形式をとったんですけど、私の中でライブハウスは全然知らないバンドが演っていたりとか、知ってるけどあまり見たことがないバンドとかが演ってたりしてCDを買っちゃうみたいなことがある文化だと思いまして、2マンにしてみました。
いつも通り、当たり前に溢れる日常の中の1ページの超素晴らしい日でございます。
M05:新曲
4人のコーラスで歌い出した「対峙」。
M06:対峙
M07:息子岸川)私が君たちの一番好きなところは、全員全然違うノリ方をするところです。
後ろで手を挙げている人もいれば、ダンスをしている人もいるし、顔も違うし、歳も違うし、性別も違う。
その中でみんなが自由に楽しんでいるその姿を見るのが私は好きです。
みんなが楽しそうにしていると、私も嬉しいよ。
声が出せないなら、踊ればいいじゃない。
M08:お言葉散歩
岸川)ここに来て私は何を言いたいか、ここに来てあなたが何を感じるか、「またね」って言葉でお別れして、「またね」って言って出会って、そうやってただ普通の毎日を続けていきましょうね。
toitoitoi、ライブハウスに戻ってまいりました!皆さんどうもありがとう!
M09:ひろがれ・ザ・ワールド岸川)今日はお知らせがあります。
3月11日(金)に上野恩賜公園水上音楽堂にて『狼煙 Vol.5』開催いたします!
一時期ライブハウスは大変だったんだけど、先にライブハウスには出ないって決めていたから、ライブハウスを助ける内容のイベントもあったんだけど、全部断っていたんですよ。
決めた事を曲げると一つ一つ曲がっていくでしょ。
そうそると「真っ直ぐ歩いている」って言っても確実に曲がるでしょ。
私たちが曲がっていたらみんなに見せられないじゃないですか。
だからそれは嫌だなって断っていたんです。
でもみんなライブハウスって知らないんですよ、どんなところか。
なので、ライブハウスじゃない所からライブハウスの良さを伝えようと思いました。
今日もPAさんや照明さんが居て、私たちは肌がツヤツヤに見えたり素晴らしい音で聴こえています。
私たちにもスタッフは居て、受付にもスタッフが居て、彼らって当たり前に居る訳じゃないんですよね。
しっかり勉強していて、ライブハウスに特化した技術を持ったが集まっていて、だから私たちは気持ちよく音楽を楽しめることを、もっと広い目線で伝えたいと思って、上野公園にスタッフを呼んじゃおうって考えた訳。
西永福JAMの西野店長と話をして、『狼煙』4回とも力を貸してもらっています。
そこで色んなスタッフの姿を見てカッコイイって思ってくれて、ライブハウスで働きたいとかPAになりたいとか照明になりたいとか思ってくれる人が増えたらいいなって思っております。
私の夢の話でしたが、一緒に乗っかってくれるとすごく嬉しいです。
私はライブハウスが大好きです。それが言いたかった。
ありがとうございました。
そしてthe pulloversの皆さん、今日はありがとうございました。
ライブハウスでライブをやる楽しみを倍にして与えてくれました。
どうもありがとう。
今日来てくださった皆さん、そこにいてくれることがありがとう。
あなたのお陰で私たちはまだtoitoitoiとして生きていけることになりました。
メンバー、ありがとう!今日も歌いやすいです。
スタッフの皆さん、どうもありがとう。
ただいま!帰ってきました。
伝わらないことが多い世の中ですが、キスとハグは分かりやすいと思うので、今日の最後にこの曲を歌いたいと思います。
あなたに、すべてに、すべての舌打ちに投げキッスを。キスキスバンバン。
M10:キスキスバンバン岸川が客席に降りて縦横無尽に動き回る姿はない。
西永福JAMのコロナ感染症防止対策に従い、ステージ上のモニターから客席側に出ることも禁じられている。
ライブハウスに戻ってきたが、以前のような自由は奪われたままだ。
しかし、ライブハウスでの活動を自制したこの2年間はマイナスではなかったように思う。
これまでのライブスタイルを改め、模索し、いまの時代に合ったスタイルを見出した。
それをライブハウスで実行した初めてのライブは、2年間のブランクを感じさせない爆発力を伴っていた。
今年、継続して進化したtoitoitoiは、野外で行う『狼煙』と、2man live『対峙』、そしてフェスなどと活動の幅を広げていくことだろう。
セットリスト
01:のろい
02:フィールライト
03:yes yes
04:お菓子の家、食べちゃった
05:新曲
06:対峙
07:息子
08:お言葉散歩
09:ひろがれ・ザ・ワールド
10:キスキスバンバン
インタビュー
新年一発目は、ライブハウスでスタートしましたね
岸川)はい!すごく楽しかったです。
久しぶりの感覚がありました!
ムラコシ)約2年ぶりにライブハウスで、気持ちいい音の中で、信頼できるスタッフと出来てとても楽しかったです。
それと自分は今回エレキギターだけだったのが初めてのことだったのでドキドキしましたが、総じて良い日になったし、お客さんの笑顔も見られて良かったなって思います。
岸川)ほんとですね。
1曲目からヤバかったですね!
岸川)嬉しいです!
「やったるぜ感」は出したくなかったんですけど、出ちゃいますね。
私的には澄ました感じでやりたかったんですけどね。
何かを感じてもらえたのであれば良かったです。
選曲も良かったんじゃないかと思います。
1曲目を歌ってて、みんなからも「うわっ」っていう圧は感じました。
それは「おかえり」とかいう、予定調和ではないやつでしたね。
20年1月24日に開催した『対峙vol.9』以来、久しぶりの対峙による対バンでしたね。
ムラコシ)やっぱり対バンはいいですね!
それぞれのバンドの流れもありますし、初めて見るお客さんに自分たちの魅力を伝える我武者羅なところ、ちょっと戦いを挑みに行く感じは好きですね。
元々そういう感じでやってきているのもありますし、ワクワクしました。
岸川)対バンはライブハウスの醍醐味だと思いますし、勝ち負けではないですけどそういうものもあると思うので、お互いにどれだけ魅せ合えるか、お客さんがそれぞれ違う中でお客さんにとっても知らないことが知れますし、私たちも知らないお客さんの反応を見ることが出来たりするのは、ライブハウスの文化のひとつだなって。
対バンで華を持たせていただいて、対バンでスタートを切れたのは良かったと思います。
こちらも久しぶりのバンド編成でしたね
岸川)バンド編成、良かったですよね。
最初は二人でやろうかって話はしていたんです。
去年1年は上野公園でずっと二人でやってきたから自信も付いてきましたし、何でも行けるなって。
結果、蓋を開けてみたらバンド編成でやって良かったなって思いました。
今日のゴールが「ライブハウスに帰ってきたよ、みんな!」ではなくて、「ライブ、超楽しかったね」で終われたのはバンド編成でやれたお陰かなって。
二人でやっていたら、それを超えちゃって私は泣いていたかもしれないし、泣いちゃうのは違うかなって思っていたので。
ムラコシ)今回のバンド編成で新しいアレンジにもチャレンジ出来たし、新曲も出来て、バンド楽しいなって。
僕はバンドサウンドで育ってますし、去年はずっと二人でやっていたので、「やっぱりこれこれ」って思いましたね。
色々と挑戦できたことは、次にも繋がるし良かったです。
今年やりたい事はどんなことですか?
岸川)これは前からムラコシ君に言っていることなんですが、もう少し気軽にバンド編成でやりたいです。
これまでは大所帯のワンマンで、準備して緻密に練り上げてガッチリ作り上げてやってきたんですけど、もうちょっと気軽な感じでバンド編成でやれるライブを増やしたいなって。
編成を変えたりもしてみたいですよね。
今日はムラコシ君がエレキギターを弾き倒すことが出来たので、楽器を変えてみたりとかそういう願望は二人あるんですよね。
去年の上野公園は、歌とギターの二人でどこにでも行けるなってところまで来てると感じているので、だからそれ以外の形を模索したいなって思っています。
それに付随して、アルバムはバンド編成で録っているから、色々と絡めながらアルバムを作れるといいなっていうのも目標です。
ムラコシ)確かにアルバムを作ることを実現させないとなって思ってます。
あとは岸川さんが今言ってた、バンドで色んなことをやるのはいいなって思いました。
それはいいね、いいアイディアだね!
岸川)いいよね!
List of 対峙
▼toitoitoi presents 2man live『対峙 vol. 1』~The Taupe編~
2017/8/9 @新宿MARZ
▼toitoitoi presents 2man live『対峙 vol.2』~カトキット編~
2017/9/2 @下北沢 CLUB QUE
▼toitoitoi presents 2man live『対峙 vol.3』~指先ノハク編~
2017/10/19 @新宿 Marble
▼toitoitoi presents 2man live『対峙 vol.4』~クアイフ(Qaijff)編~
2017/11/16 @新宿JAM
▼toitoitoi presents 2man live『対峙 vol.5』~toitoitoi vs. toitoitoi~
2017/12/28 @渋谷LIVE STAGE GUILTY
▼toitoitoi ワンマンライブ『対峙 SP』
2018/4/13 @渋谷 TSUTAYA O-WEST
▼toitoitoi presents 2man live『対峙 vol.6』~ズーカラデル編~
2018/5/20 @札幌 SPIRITUAL LOUNGE
▼toitoitoi presents 2man live『対峙 vol.7』~永原真夏+SUPER GOOD BAND編~
2019/2/18 @渋谷La.mama
▼toitoitoi presents 2man live『対峙 vol.8』~trico編~
2019/6/8 @稲毛K’s Dream
▼toitoitoi presents 2man live『対峙 vol.9』 ~黒子首編~
2020/1/24 @代官山LOOP
LIVE SCHEDULE
2月11日(金・祝)
■武蔵野音楽祭
東京都 / 吉祥寺PLANETK
OPEN 11:30 / START 12:00
3月11日(金)
■toitoitoi ワンマンライブ「狼煙 vol.5」
東京都 / 上野恩賜公園野外ステージ
OPEN 17:00 / START 18:00
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