気鋭の現代音楽家 日野浩志郎と佐渡島の太鼓芸能集団 鼓童とのコラボレーションを豊田利晃が描くコロナ禍の新たな音楽体験!『戦慄せしめよ』が本日2月5日19:00より緊急配信開始!

ミュージック


越島~地域文化に根ざした新たな音楽映像配信として、気鋭の現代音楽家 日野浩志郎と、佐渡島の太鼓芸能集団 鼓童とのコラボレーションを豊田利晃が描いた、コロナ禍の新たな音楽体験、『戦慄せしめよ』が本日2月5日(金)19:00より緊急配信する。

goat / bonanzasのプレイヤー兼コンポーザー、ソロプロジェクトYPY等マルチに活動する日野浩志郎と、2021年に創立40周年を迎える鼓童による今回のコラボレーションは、鼓童のメンバーからの一通のメールがきっかけで始まった。

延べ1ヶ月にも及ぶ佐渡島での滞在制作を経て完成した楽曲群を、2020年12月の記録的な豪雪の中、制作の拠点となった鼓童村の稽古場をベースに、全編を佐渡島内で収録、撮影を行った。その模様を捉えたのは、『青い春』『破壊の日』の豊田利晃。
昨年のコロナ禍の中で撮影され公開された唯一の映画『破壊の日』は、全世界で2020年7月24日に公開され、イタリアのオルトレ・ロスペッキオ国際映画祭2020では監督賞を受賞、日本映画のベスト1と絶賛された。

コロナ禍での新しい音楽体験を目指し製作された本作品は、セリフが一切なく、音と映像だけで語られる、見えないはずの音に震える89分間の新感覚の映像作品となっている。

『戦慄せしめよ』

配信開始日時

2021年2月5日(金)19:00 一斉配信開始

鑑賞料金

1,000円(税込)

販売開始日時

2021年2月4日(木)18:00

配信先

Vimeo:https://vimeo.com/ondemand/shiver2021/
Streaming +:https://eplus.jp/etto0205/
ZAIKO:https://ettoworld.zaiko.io/e/shiver/
PIA LIVE STREAM:https://w.pia.jp/t/shiver/
※別途、配信プラットフォームによる手数料がかかります。

豊田利晃(監督)プロフィール

1969年3月10日生まれ。大阪府出身。91年、『王手』(阪本順治監督)の脚本で映画界にデビュー。
98年に初監督を務めた『ポルノスター』で日本映画監督協会新人賞受賞を果たす。その他『青い春』『ナイン・ソウルズ』『空中庭園』などの作品で知られる。
2019年、短編映画『狼煙が呼ぶ』公開。自伝『半分、生きた』を出版。
2020年4月11日、小笠原諸島を舞台としたドキュメンタリー映画『プラネティスト』、同年7月24日『破壊の日』公開。『破壊の日』は全世界で2020年7月24日に公開され、イタリアのオルトレ・ロスペッキオ国際映画祭2020で監督賞を受賞。日本映画のベスト1と絶賛された。

オフィシャルサイト

https://www.imaginationtoyoda.com/

日野浩志郎(音楽)

コメント

今回の制作を通して鼓童を知るほど、伝統が今でも伝統として存在している理由や力強さを感じていった。
スピーカーでは鳴りえない空気の振動、木の鳴り、そして太鼓を打つ姿の美しさ。その圧倒的説得力に純粋に感動し、伝統と向き合う事の意味を深く体感した。
その上で正しいとされるものを疑い、音楽として形を成すことを捨てたところからこれは始まる。

単なる音の響きを探し、その音にリズムを与え、いくつかのリズムが絡みあうことで大きな律動が生まれ、それは音楽となっていく。
僕たちは「作曲家」、「鼓童」として切り分けた関係ではなく、同じ仲間として楽器の持つ音や演奏法、グルーヴを再発見し、その興奮や喜びを共にしていった。

ゆえにこれは単に「鼓童の為に作曲した作品」ではない。
今自分たちはデビュー当時の鼓童の興奮や発見を追体験しているのではないか、そう思える時間を共にした記録となった。

プロフィール

音楽家、作曲家。1985年島根県で生まれ育ち、現在は大阪を拠点に活動。
メロディ楽器も打楽器として使い、単なる変拍子とは違う複数拍子を組み合わせた数学的作曲などをバンド編成で試みる「goat」、そのノイズ/ハードコア的解釈のバンド「bonanzas」、ソロプロジェクトとして電子音楽やフィールドレコーディングなどをカセットデッキでコラージュする「YPY」名義の活動を行っており、そのアウトプットの方向性はダンスミュージックや前衛的コラージュ/ノイズと多岐に渡る。また自身の舞台作品として、クラシック楽器や電子音を融合させたハイブリッドオーケストラ「Virginal Variations」、多数のスピーカーや移動する演奏者を混じえた全身聴覚ライブ「GEIST(ガイスト)」の作曲、演出の他、カジワラトシオ、東野祥子によって設立されたアート/パフォーマンス集団ANTIBODIES collectiveでの活動や、元維新派のメンバーによる新たな舞台「孤独の練習」の音楽担当なども行っている。
国内外のアンダーグラウンドミュージシャンのリリースを行うカセットレーベル「Birdfriend」、コンテンポラリー/電子音楽をリリースするレーベル「Nakid」主宰。

soundcloud

https://soundcloud.com/koshiro-hino

鼓童・住吉佑太(演奏)

コメント

私たち太鼓芸能集団「鼓童」は1981年のデビュー以来、世界各地を巡る中で新たな「太鼓音楽」の可能性というものを追求し、発信し続けてきました。
自分たちの音楽の幅を広げるために、日本はもちろん、世界中の民族音楽を学んだり、現代音楽の作曲家の方に依頼して、鼓童のための楽曲を書いて頂いたりもしました。

民族音楽の持つ、湧き上がってくるようなエネルギー感と、アカデミックで計算され尽くした、現代音楽のもつ精巧さ。
この2つをうまく織り交ぜながら、今の時代に、自分たちの音を生み出せないだろうか。
そんなことを模索しているときに、日野浩志郎氏の音楽に出会いました。
旋律やハーモニーではなく、あくまでリズムの持つ可能性に特化した彼の楽曲は、複雑な構造をもち、精巧な仕掛けでありながら、爆発的なエネルギーを内包していました。
アカデミックなのに、踊り狂える音楽。
リズム、律動というのは、人間のアイデンティティだ、と作曲家 伊福部昭氏は言っています。
音程や倍音に反応できる動物はいても、リズムを認識できるのは人間だけだからです。
リズムを追い続けてきた日野浩志郎が打ち出す楽曲と、「たたく」という本能的な行為を繰り返してきた我々鼓童の音が重なったとき、これまで辿り着けなかった、人間の根底に流るる、本能的なバイブレーションに共鳴する、新しくも根源的な音楽が生まれるに違いないと確信しています。

鼓童・中込健太(演奏)

コメント

北風が彼方からやってくる
波は容赦なく荒ぶる
岸壁は
自然が激しく震わせる
音で満ちていて、
大太鼓の響きを
容易く
かき消す。
豊田利晃監督は
日野浩志郎、鼓童が
生み出した
音を
畏れと
祈りが
匂い立つ
原初の佐渡に
響かせた。
寒さは
身体の自由を奪い
太鼓の
律動を止めようとしていた。
根源的な恐怖の中
「お前は何故今叩いている」と
監督は
問いつづけた。
血を流し、吠え
呻き、叩きつけながら
音の生まれる瞬間と
その場所を必死で
探しつづけた。

太鼓芸能集団「鼓童」(演奏)

プロフィール

太鼓を中心とした伝統的な音楽芸能に無限の可能性を見いだし、現代への再創造を試みる集団。
1981年、ベルリン芸術祭でデビューし、以来52の国と地域で6,500回を越える公演を行ない、2021年に創立40周年を迎える。
また、豊かな自然と芸能の宝庫である本拠地・佐渡において、1988年より佐渡の市町村と共に国際芸術祭「アース・セレブレーション(地球の祝祭)」を開催し、国際交流や地域振興にも大きく寄与している。

オフィシャルサイト

https://www.kodo.or.jp/

「越島」とは

日本という6,852もの島々で構成された不思議な島国から、Isolationの時代も、島々を隔てる海も越えて、音楽や文化、それが生まれる土地の暮らしを伝えたい。
アーティストと共に日本各地を旅して学び伝える、地域文化に根ざした新たな音楽映像の表現。
https://etto.world/

監督・脚本:豊田利晃
音楽・演奏:日野浩志郎、鼓童(阿部好江、中込健太、小松崎正吾、住吉佑太、鶴見龍馬、小平一誠、前田順康、吉田航大、三枝晴太、渡辺ちひろ、小野田太陽、詫間俊、中谷憧)
出演:渋川清彦
撮影:槇憲治 照明:野村直樹 美術:松本千広 衣装:服部昌孝、江戸一番隊 ヘアメイク:白銀一太
音響効果:北田雅也 音楽録音:葛西敏彦 録音:高橋勝
スチール:大森克己 編集:沖鷹信
制作プロデューサー:沖鷹信
企画・製作:越島(安澤太郎、黒瀬万里子)
2021年/カラー/5.1ch/89分
©2021 越島

予告編

公式SNS

Twitter:https://twitter.com/etto__world
Instagram:https://www.instagram.com/etto.world/
公式Vimeo::https://vimeo.com/ettoworld/