<制作発表>中村獅童×中村勘九郎×中村七之助の「赤坂大歌舞伎」が3年ぶりに帰ってくる!『怪談 牡丹燈籠』を5月に赤坂ACTシアターで上演

ステージ劇場, 赤坂


2008年9月、十八代目中村勘三郎の“芸能の街・赤坂で歌舞伎を!”という一言から始まった「赤坂大歌舞伎」。
世話物の傑作『狐狸狐狸ばなし』/松羽目物『棒しばり』は、これまで歌舞伎を観たことがなかった方々の関心をも喚起し、客席からは絶賛の嵐で大成功を収めた。

2013年には、亡き中村勘三郎の遺志を継ぎ、中村勘九郎、中村七之助兄弟を中心に、赤坂大歌舞伎の新たな歴史の1ページが、勘三郎の当り狂言であった『怪談乳房榎』によって開かれ、現代、そして世界に通じる舞台を繰り広げた。

2017年4月に上演した5度目となる赤坂大歌舞伎では、蓬莱竜太の作・演出による新作歌舞伎『夢幻恋双紙 赤目の転生』を上演。
愛した女を幸せにするために転生を繰り返す男の話に、多くの人が感涙していた。

そして今回、約3年の時を経て「赤坂大歌舞伎」が帰ってくる。
6度目となる今回は、三大怪談噺の一つと呼ばれ、明治25年に歌舞伎化されこれまで何度も公演されてきた人気の演目『怪談 牡丹燈籠』を上演する。
脚本と演出に昨年放送されたテレビドラマ版でも脚本・演出を手掛けた源孝志をむかえ、原作落語にある人間模様の面白さを再発掘し、新たな解釈も加えた新作に挑む。

男女の愛憎、富を手に入れ狂い出す人生、忠義ゆえに企んだ仇討ち・・・情事とサスペンスまでもが絡み合う人間の煩悩や本質を、今後の歌舞伎界を担う人気役者たちが競演する。

この制作発表を28日、セルリアンタワー東急ホテルにて行い、中村勘九郎は「父が亡くなって赤坂大歌舞伎が今後も続けられるのか心配でした。しかし、2013年に三人でやらせて頂いたことで、赤坂大歌舞伎はいろんな方向にいけると確信しました。」とコメントしている。

制作発表コメント

中村獅童

赤坂大歌舞伎は7年ぶりの出演となりますが、久しぶりに気心の知れた仲間で芝居を作れること非常に今から楽しみです。
源さんとは去年ドラマでご一緒させて頂いたことがありますが、今回は歌舞伎の演出をして頂けるということで嬉しく思います。

「怪談 牡丹燈籠」は歌舞伎のファンの方からも非常に人気の高い演目なのですが、今の時代の新たな「怪談牡丹燈籠」お見せできたらと思っています。
人間の欲というところに共感していただけるかと思います。

新しいものを作る時は非常に稽古場が楽しくて、稽古の流れによってそれぞれのキャラクターが変わることもあるので、あまり決めつけないで自分なりに工夫して役を作っていきたい。
若い方や歌舞伎を見たことない方にも見ていただいて、歌舞伎に馴染みを感じてほしいと思っています。

中村勘九郎

3年ぶりのACTシアターの出演となり、2008年に父、中村勘三郎が芸能の街赤坂で歌舞伎をやりたいという願いを元に赤坂大歌舞伎ができたものの、父が亡くなって赤坂大歌舞伎が今後も続けられるのか心配でした。

しかし、2013 年に三人(中村獅童、中村勘九郎、中村七之助)でやらせて頂いたことで、赤坂大歌舞伎はいろんな方向にいけると確信しました。

今回演じる萩原新三郎という役は、今の時代で言うと引きこもりのニートみたいな人。絶世の美女と出会ったがために歯車が狂いそこから展開していくのに注目してほしい。

ドラマでは七之助が演じていたのでそれも参考にしながら役作りをしていきたいと思っています。「牡丹燈籠」は怪談だけでなく男女の因果因縁、そして僕が演じる孝助の敵討ちだったり、親との師弟の関係も含まれているので、どのように膨らんでいくかを楽しんで頂きたいと思います。

中村七之助

源監督の脚本を読んだ時にこれは素晴らしい、今までにないというか深いところまで突っ込んで描いてる素晴らしい作品だなと思いました。

源監督と世間話的な勢いで歌舞伎にしたら面白いのではないかと話していたら、こんなにも早く決まってびっくりしている反面このスピーディーさを力として勢いのある作品を作り上げたいと思っております。
また、自分が言い出しっぺのため良い作品にしなきゃと思っております。

私が演じる役は三役全てキャラクターが違うので、演じがいがありますし、どういう風になるか分かりませんがきっと早替わりになると思いますので、そのような歌舞伎の手法的なところ、ビジュアル的なところも楽しんで頂けると思います。

脚本・演出:源孝志

3年前に初めて赤坂歌舞伎を拝見して、赤坂歌舞伎ではここまで新しいことをやっているんだ、ここまできるのだと感じました。
そして新しいことをやっているのに、それに違和感を感じることがなかったので、今回の作品でもある意味挑戦的な演出をしたいと思っています。

歌舞伎が好きな人だけではなく、若い演劇が好きな人にも見てもらいたい作品です。
全く台本が出来ていないため、皆さんが見たいところは残しつつ、今までもれていたところを新たに掘り起こして台本を作っていきたいと思うっております。

深く人の心に入っていくよりもどちらかというとそういうものを見せられてギグッってするような感じの話やセリフを書いていきたいと思っています。

中村獅童、中村勘九郎、中村七之助の配役

中村獅童:二役

宮辺源次郎

飯島家の隣に屋敷を構える旗本・宮辺家の次男坊。
生来軟弱で放蕩者。父から勘当されるも遠縁にあたる平左衛門のとりなしで家に戻れたが、未だに部屋住みの穀潰し者。事もあろうに恩人・平左衛門の側女であるお国と密通の不義を犯す。

伴 蔵

萩原新三郎の下男。いわゆる小悪党。
悪霊封じをされて新三郎に会えなくなった幽霊のお露から、新三郎宅の仏像とお札を取り除くよう頼まれる。

中村勘九郎:二役

黒川孝助

平左衛門に斬られた黒川孝蔵の遺児。
父の横死後、住んでいた長屋の大家に育てられ、町人として育つも武家奉公を志す。
やがて、牛込に屋敷をかまえる江戸城書院番・八百石の旗本で剣の達人、飯島平左衛門を父の仇と知らずに奉公。
平左衛門から剣の手ほどきを受け、忠義を尽くす。

萩原新三郎

美男の若い浪人。
士官もせず、親の残した遺産で、なに不自由なく町家で趣味的な暮らしを送っている。
幽霊となっても通ってくるお露を恐れ、新幡随院の住職・良石和尚に悪霊封じの仏像とお札をもらうが…

中村七之助:三役

飯島露(お露)

平左衛門の美貌の一人娘。
医者の山本志丈の紹介で、美男の浪人・萩原新三郎と知り合い、互いに恋に落ちる。
身分違いの許されぬ恋を嘆き、新三郎を慕うあまり焦がれ死んでしまうが、想いの強さから成仏できず、幽霊となって新三郎のもとに通い、逢瀬を重ねる。

お 国

飯島家の奥方付き女中だったが、お露の母である奥方の死後、平左衛門の側女となった。
美貌の持ち主だが稀代の悪女。
平左衛門の目を盗み、隣家の次男坊・宮辺源次郎と密通し、平左衛門を謀殺して飯島家の乗っ取りを策すが、主君に忠実な黒川孝助に見咎められ、平左衛門共々殺してしまおうと画策する。

お 峰

伴蔵の女房。
肚が座っているが、欲深い悪妻。伴蔵からお露の依頼を聞き、事もあろうに幽霊に百両の報酬を要求。
金を受け取ると、主人である新三郎の家から魔除けのお札を外し、仏像をすり替えてお露を手引きした。
新三郎がお露にとり殺れると、悪事の露見を恐れて夫婦で栗橋宿に逃げ、お露からせしめた百両で商売を始めるが…。

赤坂大歌舞伎

演目

怪談 牡丹燈籠

原作

三遊亭圓朝

脚本・演出

源孝志

出演

中村獅童、中村勘九郎、中村七之助 他

会場

TBS赤坂ACTシアター

日程

2020年5月5日(火・祝)~5月24日(日)【全26回公演】

料金

S席13,500 円、A席8,000 円、B席4,000 円(全席指定・税込)

チケット発売日

2月16日(日)

チケット取扱

・ACTオンラインチケット:http://www.tbs.co.jp/act/event/ookabuki/

・チケットweb松竹:http://www1.ticket-web-shochiku.com/pc/

・チケットぴあ:http://w.pia.jp/t/a-kabuki2020/

・ローソンチケット:http://l-tike.com/a-kabuki/

・イープラス:http://eplus.jp/a-kabuki2020/

・サンライズプロモーション東京:http://sunrisetokyo.com/

・CNプレイガイド:http://www.cnplayguide.com/a-kabuki2020/

問合せ

サンライズプロモーション東京 0570-00-3337(平日 12:00~18:00)

主催

TBS/松竹株式会社/BS-TBS/TBSラジオ

企画協力

ファーンウッド/ファーンウッド 21

製作

松竹株式会社

作品紹介

日本を代表する怪談『牡丹燈籠』。原作は明治に生きた江戸落語の名人・初代三遊亭圓朝。

幕末の草子作家・浅井了意の手になる怪奇譚集『御伽婢子』(中国明代の怪奇小説集の中の『牡丹燈記』を翻案したもの)を元に、深川の米問屋に伝わる怪異談や、牛込の旗本屋敷で実際に起こったお家騒動を巧みに組み合わせて作り上げた、初代圓朝の傑作人情噺です。

講談や落語で語り継がれ、歌舞伎で上演され、幾度も映画化されて日本の夏を涼しくしてきたこの有名な怪談。
若侍の萩原新三郎に恋い焦がれて死んだ美貌の娘・お露の幽霊が、死後も牡丹の燈籠を下げて夜毎新三郎を訪れ、最後はとり殺してしまう…
「女は下手に燃え上がらせると恐ろしい」という、怖~いお話。

日本の幽霊には足がないというのが定番ですが、お露は美しい素足に下駄を履き、カラン、コロンと夜道を忍んで来るという、実に人間的で艶めいた幽霊でもあります。

しかしこの有名な『お露・新三郎』の怪談話、圓朝作の『怪談牡丹燈籠』のごく一部に過ぎません。

完全版はお露の父とその忠臣、稀代の悪女とその間男、強欲な町人夫婦…… 男と女の欲と色が交錯するドロドロの人間ドラマになっております。
むしろ最後には「幽霊より人間の方が怖い」と感じさせてしまうあたり、落語というよりは世話物文学の傑作と呼ぶべき名作。全二十二段、二十年に渡る長編愛憎劇です。
単純に勧善懲悪を諭すでもなく、人倫の道を説くでもなく、欲望に抗しきれない生身の人間の愚かさをリアルに描いていくタッチに容赦がなく、他の怪談話とは一線を画す名作と言ってよいでしょう。
各登場人物のキャラクター造形も緻密で個性的。

歌舞伎でいう「しどころ」(演じ所)が多く、役者の魅力を存分に発揮できる原作でもあります。
今回の舞台で、その物語の面白さに触れ、また歌舞伎の醍醐味を堪能していただければ幸いです。

プロフィール

中村獅童(なかむら しどう)屋号:萬屋

1972年(昭和47年)9月14日生まれ。東京都出身。

祖父は昭和の名女方と謳われた三世中村時
蔵、父はその三男 三喜雄。映画俳優の・萬屋錦之介、中村嘉葎雄は叔父にあたる。
81年、歌舞伎座『妹背山婦女庭訓』御殿の豆腐買の娘おひろ役で二代目中村獅童を襲名。
古典から新作まで様々な歌舞伎に挑戦を続けている。

近年では、新作歌舞伎「あらしのよるに」、オフシアター歌舞伎「女殺油地獄」、バーチャルシンガー 初音ミクとコラボした「超歌舞伎」で話題を集め、成功を収めた。
また、歌舞伎のみならず、映画、舞台、TV ドラマ、声優、ファッション、バンド活動などその活動は多岐にわたる。

主な出演作には、映画では、『日本で一番悪い奴ら』、『孤狼の血』、『シグナル 100』、ドラマでは NHK 大河ファンタジー『精霊の守り人』、NHK 大河ドラマ『いだてん~東京オリムピック噺(ばなし)~』、源孝志が演出を手掛けたNHKスーパープレミアムドラマ『スローな武士にしてくれ』など多くの話題作に出演。
歌舞伎以外の舞台では、『大和三銃士』、『青い瞳』、『江戸は燃えているか』等。

中村勘九郎(なかむら かんくろう)屋号:中村屋

1981年(昭和56年)10月31日生まれ。東京都出身。
十八代目中村勘三郎の長男。

1986 年に「『盛綱陣屋』小三郎役で初御目見得。翌年に『門出二人桃太郎』兄の桃太郎役で二代目中村勘太郎を名乗り初舞台。以降、時代物、世話物、舞踊と幅広い役柄
に挑み高い評価を得ている。

また、歌舞伎以外にも、舞台『おくりびと』、『真田十勇士』や、映画『清須会議』、『銀魂』、NHK 大河ドラマ『新選組!』、2019 年には同じ NHK大河ドラマ『いだてん~東京オリムピック噺(ばなし)~』で阿部サダヲと W 主演を務めるなど、舞台・映画・ドラマなど幅広く精力的な活動を続けている。

2012年、父・十八代目中村勘三郎の前名である六代目中村勘九郎を襲名。

2009年に読売演劇大賞 杉村春子賞、2012年に第33回松尾芸術賞 新人賞、2013年に読売演劇大賞 最優秀男優賞を受賞。
2015 年に第1回森光子の奨励賞を受賞。

中村七之助(なかむら しちのすけ)屋号:中村屋

1983年(昭和58年)5月18日生まれ。東京都出身。
十八代目中村勘三郎の次男。

1986年、『檻』祭りの子勘吉役で初御目見得、87年『門出二人桃太郎』弟の桃太郎役で二代目中村七之助を名乗り初舞台。
以降、「八月納涼歌舞伎」、「新春浅草歌舞伎」、「コクーン歌舞伎」、「平成中村座」などの人気公演、ニューヨーク、ベルリン、マドリードなどの海外公演にも精力的に活動。

また、女方としての近年の活躍は目覚ましく、歌舞伎界を背負う女方のひとりである。

映画『ラストサムライ』、『真夜中の弥次さん喜多さん』、舞台『ETERNAL CHIKAMATSU』に出演するなど歌舞伎以外にも幅広く活躍中。
昨年 NHK BSプレミアムで放送された『令和元年版 怪談牡丹灯籠 Beauty&Fear』(脚本・演出:源孝志)では美男の浪人・萩原新三郎を演じ注目を集めた。
2013年に読売演劇大賞 杉村春子賞を受賞。2015 年に第 36回松尾芸術賞 新人賞を受賞。同年第 1 回森光子の奨励賞を兄の中村勘九郎と受賞している。

脚本・演出 源孝志(みなもと たかし)

1961 年生まれ。

脚本家・演出家。映画、ドラマ、ドキュメンタリー、小説執筆とジャンルを超えて制作活動。
主な映画作品に『東京タワー』(2005 年東宝)、『大停電の夜に』(2006 年アスミックエース)など。

ドラマでは『遺恨あり』(2010 年テレ朝)で第37回放送文化基金賞ドラマ本賞、『京都人の密かな愉しみ』(2015年NHK)で第32回ATP賞グランプリ、『スローな武士にしてくれ』(2019年NHK)で第35回ATP賞総務大臣賞、文化庁芸術祭優秀賞などを受賞。

最新作は『令和元年版 怪談 牡丹燈籠』(2019年NHK)。
ドキュメンタリーでは『世紀を刻んだ歌/ヘイジュード』(2000年NHK)で第27回放送文化基金賞本賞、第18回ATP賞個人賞などを受賞。
主な著作に『大停電の夜に』(講談社)、『グレースの履歴』、『私だけのアイリス』(いずれも河出書房新社)などがある。