<そら博2017インタビュー>イベント総合プロデューサーの村田泰謁さん(村P)にそら博2017について聞きました

イベントインタビュー, ウェザーニュース, 幕張, 村田泰謁(村P)

2017年8月5日(土)~6日(日)に幕張メッセにて、ウェザーニューズ主催のイベント「そら博 -SORA EXPO 2017-」が行われました。

開催2日目の開催中にイベント総合プロデューサーの村田泰謁さんにインタビューをさせていただきました。

開催中のお忙しい中に対応をいただき、会場に目を配らせつつもボランティアスタッフについて、今後のそら博について語っていただきました。

イベント総合プロデューサーの村田泰謁さんインタビュー

そら博2017の2日目を迎えましたが、どのような感想をお持ちですか?

去年までは無料でやっていましたが、今年からは子供の無料は変わらずで、大人は前売り券・当日券ですとアナウンスをしていたので出足は悪いのかなと思っていて、ボランティアスタッフさんの方が人数が多くて会場ガラガラだったらどうしようって心配してました。

ただ、フタを開けてみると昨日は受付の待機列がパンパンで「これ以上は無理です」みたいなところまでいって、今朝はそれ以上の待機列になるほど来てくれたんですよね。

去年は初日がだいぶ混雑してしまい、ワークショップのチケットが売切続出したり、お待たせする時間も長くなってしまってご迷惑を掛けてしまいました。
今年はその反省を活かしての運営になっているので、いま会場を見渡すと良い感じになってますよね。

たぶん、コンテンツの量と待機時間と整理券の数のバランスが上手くいったのかなって。
これ以上来場者が多いとクレームにもなるだろうし、いまの状態が一番良いのかな。

来場者数は去年と比べると少ないですけど、満足度としては今までで一番高いイベントになったんじゃないかなって思います。

これが大人向けのイベントであれば多少の我慢は出来ても、そら博は子供向けなのである程度の余裕が必要なんでしょうね

そうですね、子供は待てませんから。
集中力も長く続かないし、その中で回転も早い方が良いですよね。

お子さんが喜んでいるかどうかで親御さんの満足度も変わってきますから。
来場者さんから「いろいろ出来て楽しかった」って声も頂いているので、良かったかなと思います。

来場している子供たちがみんな笑顔になっているのがとても印象的で、スペースに余裕があるから走り回っていたり『遊び場』として盛り上がってるように見受けられます

スペースは重要かもしれないですね。
走り回ってますよねw
広い室内で走り回れるのは学校の体育館ぐらいで、体育館もそんなに自由に遊びまわれるような感じでもないでしょうし。

今回はボランティアスタッフがたくさん参加していますね

延べ人数ですと、去年は500人程度で今年は800人を超えているんですね。
特に新しい方が増えています。

去年は3日間のイベントだったんですけど、前日の設営も含めて4日間通しでボランティアに参加していただいた鉄人もいらっしゃたんですが、今年はコアなファンでボランティアに参加した方も含めて、1日はスタッフをやって、もう1日はイベントを楽しんでもらえるようにシフトを組みました。

ですので、2日目の今日のボランティアスタッフは半分以上は新しい方が担当していただいていますが、それでも上手く回ってますね。

このそら博は、近隣の学校にもイベントの案内は出しているのですか?

はい。
教育委員会の後援を頂いているので、その関係で小学校にチラシを配らせていただいてました。
あと、新聞の折り込みチラシですとか、ポスティングなども一部させていただいていたので、この近隣の地域の方の認知度っていうのは上がってきているのかなって思っています。

特に昨日より今日の方が来場者が多いって言うのは、プロモーションは変えていないので、たぶん昨日来られた方が口コミで「あのイベント面白かったわよ」ってママネットワークでお知らせしていただいて増えたのかなって感覚がちょっとあります。

以前にインタビューをさせて頂いた時に「今度のそら博は学校教育の要素を加えていくよ」と仰っていましたが、その形の実現でしょうか?

はい、実現させました!
ワークショップのラインナップは、小学3~6年生の理科の教科書を見て「こういうものがある」って見つけていって僕らが出来る『そらのワークショップ』を作ってます。

なるべく自然に近いものをテーマにピックアップして、内容は東京学芸大学の先生と相談しながら進めて、STEM(ステム)教育も加えていただいたりしたんですね。

でもまだまだだと思いますけど、それをやっていこうというファーストステップにはなったのかなと思ってます。

台風5号の影響が無ければこのそら博だけに集中出来ていたと思いますが、24時間356日天気予報をお届けする番組「SOLiVE24(ソライブ24)」ではM3で台風の情報をキャスターが生放送していますよね。
スタジオとの幕張メッセの2カ所体制を想定し始めたのはいつ頃からでしたか?


今回の台風は8月の台風なのでだいぶ迷走していますし、正直どうなるか分からないので両方出来るように1週間位前から「なんか危ないよね」って話はしていて、そこからシミュレーションを始めていきましたね。
実際に体制を組み始めたのは3日位前ですね。

普段からM3(※)がベースであって、切り分けはいつも出来ているので基本的な筋肉はあります。
ただそら博はイベント規模が大きいので、当初計画していた社員の配置は大幅に変えています。
社員がいくつか担当していたものをボランティアスタッフさんにお願いをしているので、その分台風をしっかりとサポートするようにしています。

(※)M3:番組では台風や大雪、地震が発生した際など緊急時に応じて体制を3段階に分けている。
これをウェザーニュースでは「Mスケール(Mitigation=減災)」で表し、番組内の帯の色が変化する。
M1:(青)通常レベル
M2:(黄)生活に影響が出るレベル
M3:(赤)人命や財産に影響が出るレベル
Mスケールが上がると、気象予報士による天気解説の時間が多くなったり、気象予報士が常駐している「予報センター」からの放送になったりする。

台風が無ければ幕張メッセからSOLiVE24の公開生放送を予定していたが、台風の影響が想定されていたためスタジオからはM3レベルで台風情報を放送し、幕張メッセでは有名気象予報士を迎えてYouTubeとニコ生からトークショーを放送していた。

という事は、これだけのボランティアスタッフさんが集まっていただいたから、その体制も組めたとのことですか?

そうです。
間違えないです!

そら博を始めたころは、『村田さんのお友達募集』と題してボランティアスタッフを募っていたし、ウェザーニューズファンのコアなみんなに感謝と話していましたが、前回辺りからは規模も大きくなりコアな方以外にもたくさんの感謝も述べられてましたが、そら博はもうウェザーニューズだけのものじゃないみたいになりましたね

あはは、ありましたねw

僕は基本的に以前からも変わっていないと思っているんですよ。
コアとマスって、僕の中では違っていなくて、コミュニケーションの濃さがちょっと違うだけだと思うんです。

この会場で朝にボランティアスタッフを集めてミーティングをしたんですね。
そこで「こっちに集まってください」ってみんなに声を掛けると、まず先頭きって集まるのがコアな方々。
そこから段々に、参加したことがある方、初めて参加いただいた方って、自然に層のようになってるんですね。
僕たちとの関わり合いの度合いでそうなっていったみたいで。
でも顔を見てると、みなさん楽しそうだったり、真剣にやろうっていう熱意みたいなものも受け取れましたよ。

なので一概にコアとかマスとかでは無くて、その根源的に社会に貢献したいとか、人の役に立ちたいとかいう気持ちはコアもマスも一緒だと思います。
ただ、表現の方法が上手く出来るコアと、上手くできないマスが居ると思うので、そこはジワジワ広げていきたいと思いますね。

まだ終わっていませんが、次回に向けて見据えているビジョンなどはありますか?

もちろんありますよ!

こういうイベントって場所ですよね。
何処でやるのかっていうのがとても重要で、これから東京オリンピックもあるじゃないですか。
だから大型の施設はオリンピックに向けてスケジュールが組まれていくので、僕らがやりたいと言っても出来ない社会的な状況があるので、そう言ったところも考えないといけませんね。

使えるなら使いたいけど、極論言うと2020年は使えないわけですし、2020年までには形を変えないといけない。
たぶんその前の年とか2018年位から工事が始まったりもするので、同じ形でイベントが出来るとは考えていないです。
その置かれた状況で「教育に関するイベント」は幕張メッセだけしか出来ない訳では無いので、全国で必要とされているものだし、このショーケースがいろんな形に変わっていくのは有りだと思います。

ですので状況に応じて変えますけど、やってみたいのは全国でやってみたいよね!

小学生向けが出来たんだったら、中学生にはどうなの、高校生にはどうなのっていうのはあります。
特にこれから教育って、基本的なティーチングっていうのは主に小学校でやっているものから、それを活かして応用的により社会で役立つような総合学習とか問題を解決する力なんかを育てていくことが必要でプログラミングが必須科目になっているのは、そういう事だと思います。

プログラミングを授業でやってプログラム言語に長けた人を育てるのではなくて、問題をどう解決していくかを設計することが基本だと思うので、こういうことは小学校だけではなくもっと上の世代でも出来るテーマではあると思ってます。
だから、そういうのはやっていきたいですよね。

天気って色んな事に関係するんですよね。
流通もそうだし、生産するのもそうだし、僕らのライフスタイルもそうだし、天気は社会に影響があるし、産業に影響があるし、考えるテーマになりやすいです。
天気は身近なものだから。

いま台風が来てるけど「じゃあどうしよう」って考えるとか、電気発電を自然エネルギーで代替するにはどうすればいいだろうかとか、考えるテーマはたくさんあるので、ウェザーニューズが持っているノウハウとビックデータやサポーターからのデータなんかを使って筐体になるのであれば、協力していきたいなって思っています。

そら博に関わった皆さまへ


そら博って、ウェザーニューズのファンの方々にとっては「祭り」とか「夏の一大イベント」としてとても楽しみにしてくれていて、この会場の中は本当に笑顔で溢れていて感謝もされてるんですよね。
「ありがとう」って感謝されるタイミングって中々無いと思うんですよ。

それを感じられる場っていう意味で、こういうものは大切にしていきたいですね。
次の世代を担う子供たちに、学ぶや知る楽しさのキッカケを提供出来たりすると「やってて良かったな!」って感じるので、こういう場とかチャンスとかをもっと増やしていきたいです。
そういうものが普段からあれば、ウェザーリポートがいざという時に役立つみたいに、感謝がどんどん循環していく社会になれば良いなって思います。

このそら博をみんなで作ってきたし、これからもみんなで温めていきたいし、広げていく手助けをしていただけたら嬉しいです。

---お忙しい中、ご対応いただきまして、ありがとうございました。


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