<インタビュー>演出家:わかぎゑふ談「この舞台は『10段重ね幕の内弁当』って感じ」オフィスPSCプロデュース第一弾 「殺人ラヂヲ」豪華ゲスト多数!5月22日より池袋KASSAIにて上演!

実力派俳優の朝倉伸二、石倉良信、、津村知与支、鈴木健介らが所属する芸能事務所「オフィスPSC」がプロデュースする舞台第一弾「殺人ラヂヲ」が5月22日より池袋KASSAIにて上演される。

稽古を始めてまだ2日目という稽古場に伺い、出演者と演出のわかぎゑふを交えて1時間にも及ぶロングインタビューを慣行。
稽古中の雰囲気とはまた違い、笑いの溢れるインタビューになった。

インタビュー

参加者:(左から)津村知与支 鈴木健介、わかぎゑふ、石倉良信、朝倉伸二

オフィスPSC初プロデュース公演とのことですが、はじめて所属事務所のメンバーで公演を行うことになった経緯を教えてください

石倉)完全なる飲み屋発進ですね。
事務所の忘年会で、しかも2次会です。
芙紀子さん(演出家・わかぎゑふの本名)と何回かお会いしたことはあるんですけど、初めてちゃんとお酒を飲める日が来て「芙紀子さん、お芝居をやりたい!やりたい!」って言って、、、

わかぎ)嘘ですよ!はっきり言うけど嘘ですよ!
「やりたい、やりたい」なんてひと言も言ってませんからね。

たぶん2016年12月27日なんですけど、事務所の忘年会があって、私はいつも大阪に居るので忘年会には参加したことがなかったので今回は行けるから行ったんですね。
たままた2次会に行ったんですけど、(鈴木健介などの)よく飲むメンバーとか、(朝倉伸二などの)割と知ってるメンバーが誰も居ないままこの人たち(石倉と津村)とあと数名が居たんですよ。
私としては一度もちゃんと飲んだことがないメンバーに囲まれて「芙紀子さん、あちこちでやってるけど、俺たちには何してくれるの?」ってこいつ(石倉)が言ったんですよ。

石倉)(笑)そんな言い方したのかな~?

わかぎ)したよ!わかぎ)「花組芝居とか茂山狂言会とか色々やってるけど、俺達には何をしてくれるの?」って言われて、「え?俺達には何をしてくれる」って、以前に「何かする」って言ったっけ?って、ノリはそんな感じでした。
彼(鈴木)がすぐに巻き込まれて、あとは芋づる式で、やりたそうな奴を巻き込んだっていうのが本当のことですけど、ただ一緒にやったことがない4人が目の前に居て、やったことがない人たちと何かが出来るのが面白いなと思って私はその場で話に乗ったんです。

私の作品をやりたいとか、そんな言はひと言も言ってないです(笑)

一同)(笑)

石倉)俺はね、ずっと思ってたんです!

わかぎ)うるせーよ!(笑)

鈴木)言ってたのは確かだね。

石倉)そうしたら津村君が「じゃー、もうやっちゃいますか」って言ってグループLINEを作って。

わかぎ)あっという間に出来ちゃった。
羽場君が2次会に参加してて「これですね!飲み会で芝居が出来るって初めて遭遇しました」って言ってました。

石倉)グループLINEでまだ劇場も押さえてないのに話が盛り上がったんですよね。

わかぎ)LINEって恐ろしいですよ。

石倉)そうしたらもう逃げらんなくなっちゃったの。

朝倉)それは年明けてからLINEでガンガンやってたとか、そういうこと?

鈴木)その日の夜ですよ!
この2人(わかぎと石倉)は飲んでるからいいですけど、僕はギックリ腰をやっちゃって早めに帰っちゃってて。

石倉)2次会に参加しなかったんだよね。

鈴木)1時過ぎに色んな奴から「やるよ!」「やるよ!」って入ってきて、こっちは腰が痛くてそれどころちゃうねんって。

石倉)健介には「決まったから」って話をして。

わかぎ)そうそう。その日のうちに「じゃーやるんだったら、これを見ておいた方がいいよ」って送ったもん。

津村)あー、そうだ!

石倉)それで色んな発案をしてくださったんですよ。

わかぎ)酒の席での約束を守るっていうのが私のモットーなので、それで乗りました。

このメンバーで舞台をやってみようってなったとき、直感的にこのメンバーならこういうものをやってみようっていうアイディアはあったのですか?

わかぎ)(石倉が)何となく時代劇がやりたいって言っていて、やるんだったら復讐劇みたいなものが面白いなって思ったんですね。
それで、「忠臣蔵の城明け渡しの段を見ておけ」って言って、「由良之助が主君の忘れ刀で血を舐めるところを見とけ」ってLINEを送ったりしてたんですけど、だけど具体的にいつやるとか中々決まらなくて、逆に急にこの5月に決まったんですよ。
なので、新作を書いている暇が無くて、私が書いたものからリライトさせてほしいってみんなに話したんです。
最終的に2つ残って、意見が真っ二つに分かれたんだよね。
少数派だったのに、この「殺人ラジヲ」に決まったんです。

津村)そうか、少数派だったのか。
なんで、少数派だったのに選ばれたんですかね?

わかぎ)私が「時代劇に変えられるよ」って言ったから。
「大正時代とかになるよ」って言ったら、(石倉が)「だったらいい!」って(笑)

石倉)元ネタは現代版だったんですよね。

わかぎ)この原型は極々現代版の話で、「これを大正時代の話に変えられるよ」って言ったばっかりに、こっちになったんです。
多数派は、日本で初めて洋服を縫った職人の話だったんです。

朝倉)俺、その経緯はじめて聞いた。

わかぎ)誰からも聞いてなかったの?
あの時に飲み会に居なかったってこと?

朝倉)居なかった。

わかぎ)でも、朝倉君の意見は聞いてたよ。

朝倉)だから、台本を読ませてもらって「どっちがいい?」って意見は健介に伝えた。
その決定の過程の時も居なかったから、その話は初めて聞いた。鈴木)相当揉めたんですよ。
こっち(鈴木たち)の方が多数派だったんで。

朝倉)俺もそっちに決まるんだろうなって思ってたんで。

津村)朝倉さんも多数はだったの?

朝倉)多数派だったよ。

津村)僕は少数派だったんですよ。
本当に少なかったですよ。

鈴木)だから早く気持ち変われって思ってたもん!
先輩を尊重しろって思ったもん!

津村)そうですよね!

一同)(笑)

石倉)しかもリライトって言ってますけど、ほぼ全編書き直しをしてるんですよ。
もう新作になってるから。

わかぎ)現代劇の方をもっとみんな用に変えて、ひとり芝居が全員にあるんですよ。
なのでそれも面白いし、男ばかりだし。
なんか女優さんを入れない方がいいなって気持ちもあって、それで少数派の方に私も乗り換えた感じですね。

リライトをされたときに、当て書きはされたんですか?

わかぎ)当て書きはしてません。
ただ、9人が個性的になるように書こうと思って、それだけを目指して書きました。
初演の本で残せるキャラクターを2つだけ残して、あとは全部変えて。
残したものもほぼ原型が無いですけど、昭和でも明治でも居るよねってキャラだけ2人残しました。

とにかくキャラだけ9つ作って、あとはキャスティングする時に悩みました。
いつもやっている芝居とか、私が飲み屋で知ってる人とかと全く違う役になってもらおうと思って、全員の知らない顔が観られるようにキャスティングして、元々芝居を見た事がない人も居るし、飲んだこともない人も居るので、そこは何となく情報を集めたりとかして「佐久ちゃん(佐久間)ってどういう芝居するの?」って聞きまわってみたりしましたが、最終的には、”聞いた印象ではないもの”、”知ってる印象じゃないもの”をキャスティングしようと思って、配役しました。
それでみんな困ってるんですよ(笑)

朝倉)最初に台本を読んだ時に「自分はこの役かな?」「あいつはこれかな?」って思ってたんですけど、全然ハズレてましたね。

石倉)はじめに台本が出来たよって時に、キャスティングが書かれていない台本をいただいたんですよ。
それでみんなで読んで、その後に飲みに行った時に「みんな、どれやりたい?」って言われて、もうプレゼンなんだよね(笑)

津村)そうそう!命がけで結構言ってたんだけど、一切生かされないなーって。

一同)(笑)

鈴木)個性が死んじゃうぜ!ぐらいな。

津村)正直に考えるとそうなりますよね。

わかぎ)同じ事務所でやるのに、馴れ合いで得意なことをやってたら、もうよそから「なんだアイツら」って思われるよ。

石倉)俺もこの役がいいって言ってたもん。自分の得意なAクイックみたいなパターンで(笑)

鈴木)恥ずかしいね(笑)

石倉)恥ずかしい!(笑)