<ライブレポ>DQSワンマンライブ2DAYS「RHYTHM FOR YOU」at 下北沢Club Que

ミュージックCLUB Que, DQS, ライブ, ライブハウス, レポート, ワンマン, 下北沢, 溝渕ケンイチロウ

11月1日、2日に開催されたDQSワンマンライブ2DAYS「RHYTHM FOR YOU」を見届け、レポートをお送りします。

初日、翌日もあるというのに全力で叩き続けるメンバーの姿に恐ろしさを感じた。
2日目、前日の疲労はどこへやら、初日以上のパフォーマンスに圧倒された。
1回1回に精魂込めた演奏を披露し、何よりバンドメンバーが一番楽しんでいるように見えたのが、このDQSの良さだろう。

後日、リーダーの溝渕ケンイチロウは自身のブログでこう綴っている。

DQSはやってる音楽の内容やライブパフォーマンスが異次元です。
こんなに大きなバンドがコンスタントに活動してる事も異常だし、見えない大変さも異常にあります。
全てにおいて「異」なんです。
昨夜はライブ中に何度か感極まってしまいましたが、もうそれでいいんです。
色んな事が走馬灯のように、出たり入ったり。
みんな、本当によく頑張った。

2017年11月03日「DQSと言うバンド」~溝渕ケンイチロウオフィシャルブログ~より

【カメラマン】
・山中善正[official]
・わかば(@_haphoto)[official]
・ジャラス編集部

DQSワンマンライブ2DAYS「RHYTHM FOR YOU」

日時:2017年11月1日(水)、2日(木)
会場:下北沢Club Que
時間:開場 19:00 / 開演 19:30

START

2017年2月の前回のライブから8ヵ月。
開場とともになだれ込むオーディエンスであっという間に前列は埋め尽くされ、開演時には今か今かと待ちきれないオーディエンスでフロアが満たされていた。

暗転後、神々しいBGMと共にメンバー全員がステージに現れた。
大きな拍手で迎え入れるオーディエンス。
高橋の掛け声を合図に、メンバー全員が一斉にドラムをかき鳴らし、ライブが始まる。M1. Metalish
M2. 2014
M3. Next 9
M4. Wall of light
M5. Parallel

溝渕)ちわっす、DQSです。お久しぶりですね。
前回は2月にここでね、それから季節が変わって、いつの間にやら11月。
この8ヵ月皆さんにもいろんなことがあったと思います。
僕らも色んな事がありました。
けれど、こうやってみんなと久しぶりに集まってライブが出来ることは本当にありがたいです。
平日にも拘わらず、時間を作ってくれて遊びに来てくれて感謝しています。ありがとうございます!

今日はもう容赦なくいくつもりでみんな居るんで、付いてきてね。
振り落とされないように、みんな一緒に行きましょう。
(拍手)

それじゃちょっと、行ってきます!

M6. New School
-赤嶺民生と飯田ゆかがカウベルを叩き、上手のおかもとなおこ、下手の北野愛子、センター後方のキーボード堀越和子が歌い出す。

M7. BRAND NEW PRIDE
-新曲初披露。
溝渕ケンイチロウがアコースティックギターを抱え歌った。
溝渕)ありがとうございます。
ついに、アコギ出ちゃったね(笑)
いまの曲は「BRAND NEW PRIDE」で、"新しいプライド"という曲でした。

僕らは見ての通り、ドラムいっぱいなんですよ。
これだけドラムが固まってるとやってることが、明解じゃないというか。
なんかひとつの生命体みたいでしょ?DQSってね。

久しぶりにDQSのドラムの絡み合いを皆さんにお見せしようかなと思います。
僕らはセッションをして、その場しのぎで楽曲を繋いでいる訳ではなくて、ひとりひとりの役割がびっちり決まってまして、それにそぐわない人は一人も居ないんですよ。
・・・基本的には(笑)
ね?モックン(森信行)と高橋浩司!
(会場爆笑)

-メンバーが移動し、ドラムの席替えを始める

溝渕)ここで一息、DQSの秘密を。
メンバーが移動してるでしょ。
ギタリストは人それぞれギターの高さって違うじゃないですか。
人のギターを渡されると異常に高かったり異常に低かったり、ものすごく弾きにくいんですね。

ドラマーも人によってセッティングが違います。
イスが高い人もいれば低い人もいる。
スネアも高い人がいれば低い人もいるので、人のセットに座ると自分のドラミングというのは出来ないんですよ。
でもDQSはしょっちゅう席替えがあるから、人のセットのどこに座っても叩けるようになる必要があるんですね。

ここからは、ドラムが好きな人にはたまらないと思います。
皆さんから見て、ステージ下の下段と、ステージの上段があります。
それと、手前と奥。前後と上下、それに右と左があってDQSは3Dでビートを構築してるんです。

Fill-Inっておかずがあるでしょ、ダダダダって鳴らすやつね。
それを右側で叩いたら次は左側で叩いてって3Dでアレンジをしてるんですけど。
そのビートの秘密をお見せします。

これはまだ誰を指名するか決めてないんですよ。
だからみんな、なるべく俺と目を合わせないようにしてるでしょ(笑)
よそを向いてちゃダメよ。誰にしようかな。。
じゃあ、ゆかと香趣望。

-当てられて凹む飯田ゆかと松井香趣望の2人溝渕)ほら、本気で嫌な顔をするでしょ。
(会場爆笑)

「after song」っていうインストの静かな曲があるんですけど、ドラムって大きな音は気合い入れれば出せるじゃない。
だけど小さい音を出して演奏するってことに僕らはこだわってて、とにかくちっちゃい音に徹底的にこだわってて、、、あれ?2人テンション下がってるけど、大丈夫かな?

じゃあ、ゆかがAメロを演奏します。どうぞ。

-飯田ゆか、演奏するもすぐにミスる

溝渕)あははは。間違ってるんですよ、めっちゃ緊張してますね!

-この後、二人で演奏し無事に終えると会場から拍手が

溝渕)温かいなー!
仮に二人でさ、俺と浩ちゃん(高橋浩司)がやってもこんな声援ないでしょ。

高橋)だって俺、出来ないもん!
(会場爆笑)

-この後、溝渕ケンイチロウも交えて「Wall of light」の演奏にチャレンジすることに

高橋)これからステージ上のメンバーで演奏しますけど、普段は担当してないメンバーですからね。
さっきまで下段にいた人たちがいまは上段に移動をしてて、これから叩きます。
本来はいまの下段の人たちが担当してるパートなので、この人たちはやったことがありません。
やったことが無い人がやると、こうなるってやつをお見せします。

-あえなく失敗するも、2度目のチャレンジで成功する

溝渕)バッチリじゃないですか!いつもはこんなに出来ないんですけどね。
隣の音を聞いちゃうと絶対に遅れちゃいますから。

こんな緻密なDQSが要所要所に詰まっています。
ではここからインストの曲を続けてお送りします。

-「after song」演奏中に機材トラブルがあり、一時中断。急遽MCを入れる

-ステージ奥に陣取るギターの野口徹平が話し出す。

野口)浩司さん、本気なんですよ!

高橋)どうした?どうした?

野口)この人ドラムなのに、そばにヴィックスののど飴が置いてあるんですよ!
歌う気マンマンだなーって。
(会場から拍手喝采)

高橋)あ、のど飴?

野口)1曲目から置いてあるのに気が付いちゃって、俺もう、、(爆笑)

高橋)ドラムセットの隣にヴィックス置いてる人ってあまり居ないよね。
のどのケアは大事だよ!

-機材が復旧し、演奏再開
M8. after song
M9. Confidence
M10. back to the PLANET

-ここで恒例の「Cozy Coner」に入り、高橋浩司がMCを務める
バンドメンバーの年齢の話に。
高橋浩司が今年50歳、赤嶺民生が19歳。年齢差が31。
この年の差があるにも関わらず、同じバンドメンバーとして活動出来ていることが嬉しいと話した-メンバーが元のポジションに戻る

M11. Stroke
M12. FLASH
M13. Sunshine

M14. make a new GLOBAL MAP
-北野愛子がドラムを離れ、ステージ中央に溝渕ケンイチロウと並ぶ。
タンバリンを振り、カウベルを叩きながら妖艶に舞う北野愛子。-終盤に差し掛かり

溝渕)8ヵ月ぶりのライブなのに始まると早い感じがします。あっという間だね。
この1週間はDQS三昧なんですよ。本番2日間の前は朝から晩まで練習をしてて。
メンバーと1週間ずっと一緒に過ごしてきたので、曲はやらなきゃいけないですけど、やっちゃうとライブが終わっちゃうから勿体ないなと思って長めに喋ってます。

渾身の1曲をお届けします。出し惜しみする理由は何もないし、出し切っていくんでよろしくお願いします。
(会場拍手)

M15. world’s end

-ラスト1曲を前に気合いを入れる溝渕)頂上の向こう側の景色を見るために、僕らは日々鍛錬して、それぞれのライブを重ね、DQSのライブに持ち寄っています。
僕は、登山をする人間なので山の例えになっちゃうんですけど、頂上を目指すことは大きな目標で、そこから見える景色というのは登った者じゃないと見えないんだけど。

僕がこだわっているのは、頂上に立つのが目的ではなくて、その向こう側には何があるのか知りたいんです。
愛すべきメンバーとその向こう側の景色を見に行こうと思うんで、みんなも手が腫れ上がるくらい拍手してほしいし、一緒に超えていこうじゃありませんか。

よっしゃ。最後に1曲いきまっせ。
じゃー行こうか、なおこ!

-メンバーに気合いを注入し、おかもとなおこのハットで最後の曲が始まった

M16. the circle of the rhythms

-オーディエンスもメンバーの演奏に負けじと拍手をし続け応戦

-ライブが始まって、2時間が経過。
DQS名物である"鬼軍曹"溝渕によるメンバーのシゴキがここから始まった。

まずは、北野愛子から。髪を振り乱しながら懸命に叩き続ける。
指名したメンバーの前に"鬼軍曹"溝渕が立ち、鼓舞する。ギターの野口徹平は歌い出し、ベースの中井真貴はドラムに座り叩き、キーボードの堀越和子も同様にがむしゃらにドラムを叩きまくった。全員一通り指名し終わり、最後はハギー(萩原弘之)。
ハギーが叩いているにも関わらず、メンバーの応援演奏が途絶え、萩原弘之ワンマンショー状態に。

ハギー)なんでみんな叩かないんだよ!

-ひたすら叩き、最後はイスから崩れ落ちながら、クラッカーの銀テープを噴射した

-約25分。
途切れることなく叩きまくり、すべての演奏が終わった。

-メンバーを煽りまくった"鬼軍曹"溝渕はモニターに座り込み、メンバーは肩で息をし首を垂れた。
オーディエンスの拍手は鳴りやまないが、長く続いた爆音で耳がやられて拍手の音が聞こえない。

溝渕)ありがとう!みんなで一緒に頂上に行けたよね!
(会場拍手)

溝渕)凄くないか?DQSって。ここまでね、人間の力でやれるんだよ。
最強のバンドです。こいつらカッコ良すぎるよ。

また絶対にライブをしに戻ってくるんで、また集まってください。
またやりましょう!DQSでした。ありがとう。

あとがき

2日間のライブが終わった。
ライブ直後は、爆音のため頭の中でコワ~ンと何とも言えない音が響く。
DQSのライブは耳だけではなく、身体全身で音を受け止め体感するものだと思っている。
耳鳴りも含め、終わってしまったという脱力感と満足感が身体を心を支配していた。

溝渕ケンイチロウは広島に、チャン イロンは沖縄に、赤嶺民生は岡山に、それぞれ住んでいる。
また、メンバーはDQSだけではなく、他のバンドに所属したりサポート活動を行っているため、DQSとして集まりライブを行うことが困難を極める。

だからこそ、1回1回のライブがとても貴重であり、生で体感できる喜びを感じる。
そして、そのことをメンバーが一番目の当たりにしているのだろう。
2日目のライブでは、名残惜しそうな雰囲気を感じ取る事ができた。
そのためか、一丸となっている様子や、絶対に良いライブにしてやろうという気迫を受け取った。

溝渕ケンイチロウはブログで「2日目のライブ中に何度か感極まった」と綴っていたが、2日目のライブ後に伺うと「ライブ中、今までにないDQSの団結力を感じていた」と話してくれていた。
フロアで感じていたものは溝渕ケンイチロウも感じていたという。

最高のライブでした!
またいつか、この体感を味わいたい。

そして。
先日行った『高橋浩司、野口徹平、森信行、DQS座談会』において高橋は、「新陳代謝をしていくグループだと思うから、全員20代になるとか。それでも全然いいんじゃないかな。こんなに若い子たちが入ってきてくれると、それが可能になるんじゃないかと思うんだ」と語っている。

今回のライブでは、メンバー最年少19歳、赤嶺民生の背後にDQSのフラッグが掲げられていた。
まるで座談会で話したその言葉を裏付けるかのように・・・。[kanren postid="7569″]

セットリスト

M1. Metalish
M2. 2014
M3. Next 9
M4. Wall of light
M5. Parallel
M6. New School
M7. BRAND NEW PRIDE
M8. after song
M9. Confidence
M10. back to the PLANET
extra time ~Cozy Coner~
M11. Stroke
M12. FLASH
M13. Sunshine
M14. make a new GLOBAL MAP
M15. world’s end
M16. the circle of the rhythms



DQSメドレー企画「バトンの代わりにスティックを!」

[kanren postid="7569,7411,7276,7262,7017,7007,6991,6975″]


[kanren postid="5923,76″]